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2006年12月 アーカイブ

2006年12月08日

べレン クリスマスの風景

12月に入り、寒さが大分増してきました。マドリードの街は、クリスマスのためのプレゼントやいろいろなものを買う人たちであふれかえっています。12月5日からマドリード市による、伝統的なスペインのクリスマスの飾りである、Belenの公開が始まったので、行ってきました。わたしが行ったのは、マドリード市役所の隣に作られたものですが、マドリード市内の教会をはじめ約20箇所にあるようです。

スペインに来て、初めてのクリスマスを迎えるとき、こちらに長く住む日本人の友人に、スペインではクリスマスツリー以外にべレンという飾りをするという話を聞いて、びっくりしたのを覚えています。日本でのクリスマスはアメリカから輸入されたものなんですよね。クリスマスツリーはスペインでも最近になって店や家庭で飾られるようになったそうです。クリスマスというとわれわれ日本人にはきらびやかなものという印象があるので、初めてべレンを見たときには、かなりの地味さに改めて驚いたものでした。

べレンとは下の写真を見ていただくと分かるように、中心にイエスの誕生した馬小屋があり、それに羊飼いや東方三賢人を加えたりして、ベツレヘムの様子を現したものです。

このべレン、また地域によっても一味違った風習があるようです。カタルーニャ・バレンシア地方には、18世紀ごろに始まったという、カガネール(おしりを出して用を足している人形)をべレンの飾りの中に加えるというのです。このおしりから出たものが、肥料となり土を豊かにするとのことから、このカガネールは富の象徴と見られ、またこれを置くことによって、来年もいい年であるようにとのおまじないにもなっているということです。
最近では、スポーツ選手や政治家、はたまた皇太子や皇太子妃、1歳になったばかりの王女のものも売られているとか。この時期にバルセロナに旅行される方は、是非べレン人形の屋台で探してみてください。日本へのお土産にしたら、びっくりされるでしょうけど、意味を説明したら喜ばれるのではないでしょうか。


    ちょっと失礼!

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