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スペイン人の夏休み

ご存知の方も多いと思いますが、スペインの夏休みはとても長いです。中学校以上の生徒は6月15日くらいから、小学校も22日くらいから始まり、なんと9月の中旬まであります。そして、6月で学年が終わりますから夏休みに宿題が出されることはなく、またクラブ活動も全く休みになってしまうので、子供たちは3ヶ月間、まったくのーんびり過ごせるのです。

大人たちも、会社によっては違いますが、年間約24日の有給休暇を毎年ほぼ消化するので、夏に少なくとも2週間続けて休みを取る人が大部分です。その多くは、海(Playa)で過ごすようです。超リッチでなくても、海に別荘(マンションタイプの場合も多い)を持っている人も多いですし、貸しアパートメントを借りる人も多いです。太陽を求めてイギリスやドイツなどのヨーロッパからの旅行客も増えますし、夏の間、スペインの海岸はバカンス客でいっぱいになります。

海で2週間、何をするのか。日本人にはとっても疑問でしょうが、特に何もしないのです。朝ゆっくり起きて、泳いだり本を読んだり、海岸沿いを散歩したり。日ごろの喧騒を忘れて、ゆっくり過ごすだけで満足なようです。

また、休暇以外の日でも、7月8月は勤務時間を短縮する会社が多いようです。通常は8時間勤務のところを、朝8時から7時間勤務してお昼の3時に退社して、家で昼食をとり、午後はゆっくり家族と過ごす。そんな男性も多いのです。

日本では、1週間でさえも連続休暇をとることが難しい人も多いようですし、平日、太陽が高いうちに子供と遊ぶことができるなんて夢に近いでしょう。また、日本の中学校3年生は、「夏こそ勝負だ!」と夏休みでさえ勉強に追われる毎日を過ごしていますよね。

確かに、給与所得や貯蓄額は日本人に比べればかなり低いですし、また、何かの修理を頼んだりしたとき予定より大幅に遅れたり、お店などの在庫管理の仕方も首をかしげることも多い不便な国ではありますが、自分たちの生活に満足している人の割合は、日本人よりもかなり上だと言われています。日本は勤勉な国民性のおかげで現在世界に誇れる物をいくつも作り出してこられたのでしょうし、この国民性を短期間で変えることもむずかしいでしょう。しかし、一回しかない人生を楽しむことに関してはスペイン人に見習うべきところがたくさんあるように思います。皆さんはどう思われますか?

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2007年06月25日 20:23に投稿されたエントリーのページです。

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