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2011年04月 アーカイブ

2011年04月13日

フェリア・デ・アブリル

今年もようやくセマナ・サンタ(聖週間)の休暇が近づいてきました。セマナ・サンタはパスクア(復活祭)までの一週間のことを言います。パスクアは、春分の日の後の最初の満月の次の日曜日とされているので、毎年日にちが変わります。今年は、ほぼ最も遅い日付になっていて(一番遅いのは4月25日、今年は24日)、4月18日からの一週間がセマナ・サンタとなります。

セマナ・サンタのことをご存じない方はこちらをどうぞ。http://www.spain-column.com/2006/08/_vol10.html

セマナ・サンタのプロセシオン(行列)はセビリアのものが有名で、観光客であふれかえりますが、セマナ・サンタのすぐ後に催されるフェリア(春祭り)も毎年盛り上がりを見せます。バレンシアの火祭り、セビリアのフェリア、そしてパンプローナの牛追い祭りがスペインの三大祭りと呼ばれています。このフェリアはスペイン語ではFeria de Abril(Abrilとは4月のこと)と呼ばれますが、今年は最初に書いたようにセマナ・サンタが4月後半となっているので、今年のフェリアは5月3日から8日までとなります。

フェリアは1847年からあり、当時は家畜の市として始まったということです。今では、セビリア市民が女性はフラメンコ衣装、男性は丈の短いジャケットと身体にぴったりとしたズボン、そして頭には帽子をかぶって(写真を見てもらったほうがいいですね)おめかしし、1000個以上もあるというカセタ(小屋)の中で、1週間、食べて飲んでおしゃべりして、歌って踊って過ごすというお祭りです。
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カセタは、持ち主の家族や知り合いしか入れないものと観光客などに公開しているところがあるということで、フェリア会場の入り口のところに設けられたインフォメーションで一般に公開しているカセタを教えてくれます。
caseta%20fuera.jpg
caseta%20interior.jpg
  カセタとはこんな感じです。

そして、このカセタの中で歌われ踊られるのが、前回の投稿で書いたフラメンコのパロのひとつのセビジャーナスです。セビジャーナスの歌はセビリアの人々の日常の生活や出来事を歌ったもので、踊りはといえば、スペインで最もポピュラーでよく知られています。ステップが簡単なので、フラメンコの踊りの初心者向けに教えられているということです。You Tubeではセビジャーナスの踊り方の説明つきの投稿もあります。フェリアに繰り出す計画のある方、またはちょっとだけフラメンコの踊りを踊ってみたいなという方、こちらをご覧下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=OJFWMhdthi0&feature=related

プロの方の上手な踊りを見るとちょっと無理だわーと思われるかもしれませんが、こちらも少しだけご覧下さい。映像がよくありませんが、2009年のフェリアに行った方のカセタ内部の様子を撮ったものです。
http://www.youtube.com/watch?v=PJU8EGy2yf4&feature=related

これを見れば勇気がわいてきますね(笑)!

日本ではまだまだ東日本大震災の影響で、とても旅行などというお気持ちの方も多いと思いますが、一日も早く何も心配することなくスペインの素晴らしい文化を肌で感じていただける時期が来ることを、心よりお祈り申し上げております。

* 写真はスペイン観光局、セビリアフェリアのHPよりお借りしました。

2011年04月28日

コルドバに行くなら5月に!

サッカーファンの方ならもうご存知でしょうが、今日4月27日にレアル・マドリッド対バルセロナの試合があります。今晩の試合は、ヨーロッパ・チャンピオンズリーグの準決勝の第一戦です。

クラブ創設からもう100年以上も経つという2チームは、いつの時代もよきライバルであり、この2チームの試合は伝統の試合という意味でスペイン語ではクラシコ(Clasico)と呼ばれています。毎年スペインリーグでこのクラシコは2試合あるのですが、今年は、それに加えて3試合、全部で5試合も行われます。それは、国王杯の決勝とチャンピオンズリーグの準決勝の2試合(ホーム・アンド・アウェイ方式)で、しかも約半月の間に4試合が行われるという異例の年になりました。

このコラムを読んでくださっている方はご存知だと思いますが、我が家はマドリッドに住みながら根っからのバルセロナファンで、もちろんいつもバルセロナを応援しているわけですが、クラシコの試合が何試合も行われる中、いまいち盛り上がりに欠けています。というのは、レアル・マドリッドが本来のスペインサッカーらしからぬ戦い方をしているからです。守りを強化し、カウンターアタックやフリーキックなどで得点を狙う作戦。どんな戦い方でも点を多くとった方が勝ちなんでしょうが、やはりサッカーを見るなら素晴らしいパス回しで得点に結びつける試合運びを見たいと思いませんか?

日本でもこの試合は話題となるはずです。あと2試合残っているクラシコ。どういう結果になるのか、皆さんも注目してください。

さて、もうすぐ5月ですね。ここマドリッドでは、4月上旬に初夏のような天候が続いた後、肌寒い日が多かったですが、ようやく気持ちのいいお天気の日がもどりつつあります。

スペイン南部アンダルシア地方で主要都市のひとつであり、世界遺産都市にも指定されているコルドバ。コルドバには中庭をもつ家が多くありますが、季節の花や緑の鉢で中庭を飾り、その素晴らしさを競うコンクールが毎年行われています。このコンクールは1918年から行われているというので、もう約100年の歴史があるものなんですよ。市役所が主催しているコンクールで勝つために日ごろから中庭の手入れを怠らない家主が多いそうですが、コンクールの間はそれらの家の中庭を一般にも公開しているそうです。今年は5月4日から15日まで。市役所が参加している家をもれなく廻れるように地図とルートまで作ってくれているようです。コルドバの人々の生活の様子が間近で見られるのもとても興味がわきます。一度行ってみたいと思っているお祭りのひとつです。

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またこのパティオのコンクールの前には、4月29日から5月2日まで、花で飾った十字架のコンクール、そして、5月4日から8日までは、この地方のワイン、モンティージャ・モリレスの様々な種類のワインが楽しめる、ワイン祭りも開かれます。

メスキータやユダヤ人街を訪れるだけでもとても素晴らしく、絶対満足していただける旅行になるはずですが、せっかくコルドバ旅行を計画されるなら、とてもいい気候で笑顔のコルドバの人々に身近に接することができる5月が超おすすめです。

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