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2012年10月 アーカイブ

2012年10月03日

スペインワインをどうぞ

10月に入りましたね。先週は次々と低気圧が通過し、久しぶりの雨がたくさん降りました。一部の南部や東部では局地的な大雨で被害が出たりしました。今週は秋晴れの気持ちの良い天候が続いています。

マドリッドでは、まだ日中は半そでのシャツでも歩けるくらいに気温が上がっていますが、最低気温が12度くらいと秋が深まりつつある季節となりました。日本でも秋らしくなり、「食欲の秋」、「恵みの秋」ということでおいしいものがたくさん出回る頃ですが、お供にスペインワインはいかがでしょうか?スペインはワイン生産量で世界第3位のワイン大国です。

スペインは地中海性気候がブドウの栽培に適しており、スペイン全土でワインが生産されていますが、その中でも人気があるのが、リオハやリベラ・デル・ドゥエロの赤ワイン(Vino tinto)です。ワインについては、2008年に書いたものがありますので、こちらもご覧下さい。http://www.spain-column.com/2008/10/post_56.html

スペインのワイン生産者などの努力のおかげで、ネットショッピングや輸入ワインを扱う酒屋さんで日本でもおいしいスペインワインを買っていただけるようになっています。そこで、スペインワインについての情報を少し。同じスペインワインでも、もちろんその生産地で違いがありますが、他にも熟成の期間によって違いがあります。厳密には4段階に分かれているようですが、多く出回っているのが、クリアンサとレゼルバです。クリアンサは、樽熟成が6ヶ月、その後樽または瓶で2年以上熟成させたもの、レゼルバは樽熟成が1年、その後樽または瓶で3年以上熟成させたものということです。確かにレゼルバは深みのある味が素晴らしいですが、多少お値段がはるので、我が家では買うのは特別な時のみです。ほとんどはクリアンサを買っていますが、それでもとてもおいしいですよ。


    バジャドリッドの近く、Sardon de Dueroというところのワイン
    日本円に換算して1000円以下で買いましたが、なかなかでした。

また、日本のみなさんにはあまり知られていないと思いますが、白ワインも多く生産しています。特にスペイン北西のガリシア地方のリアス・バイシャスワインが有名です。すっきりとした味わいで、ガリシア地方でとれた魚介類のお供には最高です。

秋の夜長、イベリコ豚の生ハムをつまみにスペインワインを傾ける。リッチなひと時はいかがでしょうか。

2012年10月17日

老舗レストランであったかぁ

10月も中旬になり、秋が深まってきました。そんな中、前代未聞のストライキが昨日から3日間の予定で始まっています。それは、政府の教育関係への予算削減に対する抗議のため、中等教育の公立学校の生徒と父兄による、ストライキです。学校の先生がストライキをするのは、これまで何度かあったものの、今回のストライキでは先生は授業をしようとしているのに、生徒が授業に出ないというものです。ただでさえヨーロッパの中でも成績ランキングで下位に位置するなど教育に問題を抱えているスペインですので、今後の国の発展のためにも教育費は維持してほしいものです。

風が少しひんやりしてくると、あったかい料理が恋しくなりますね。そこで、マドリッドのあったか料理の代表である、コシード・マドリレーニョを1870年創業の老舗、La Bolaへ食べに行ってきました。大学生の長男が前から食べたいといっていたので、お供に連れて行きました。コシード・マドリレーニョとは、ひよこ豆・じゃがいも・牛のすね肉・骨付き鶏肉・チョリソ・豚の脂身・生ハムの骨などをことことと長時間煮込んだ料理です。

スペイン人のお昼ご飯タイムより少し遅めの2時半過ぎ、平日にもかかわらず、有名レストランとあって、かなり混んでいました。

スペインのレストランで注文するとき、普通はプリメル・プラト(第一の料理)とセグンド・プラト(第二の料理でメイン料理)を選んで頼みますが、コシードは一品頼むだけでいいです。もちろん、このほかに何か食べたいものがあったら頼んでもよいのですが、コシード一人前でもかなりのボリュームなので、それだけで十分です。

パンと飲み物がテーブルに運ばれてきたあと、給仕のおじさんが持ってきてくれたのがこちら。クミン入りのトマトソースと青唐辛子の酢漬けと生たまねぎ。青唐辛子は見た目よりそんなに辛くなく、とてもよいアクセントになりました。トマトソースは何のため?と聞いてみたら、パンにつけてもよし、たまねぎや唐辛子につけてもよし、またあとから出てくるひよこまめにつけても良いとのことでした。

その後、コシードが入った壺とみじかいパスタが入っているスープ皿が運ばれてきます。このスープ皿に壺からおじさんがスープのみを注いでくれ、これがプリメル・プラトになります。

スープを食べ終わると、そのお皿に壺に残っている、ひよこまめやお肉類をがばーっと空けてくれます。これが、かなりの量で、、、日本人はよっぽど大食いの人でないと食べきるのは無理そう。スペイン人は、、、身体の細い女性でもペロッと食べていましたね。おそろしや~。

我々はお腹がはちきれそうになって、デザートも食べられない状態でした。隣のおじいちゃん達が食べていた、このレストランで有名なブニュエロ・デ・マンサーナ(揚げりんご)アイスクリーム添えがとてもおいしそうでした。また、このレストランではカジョス・マドリレーニョ(もつ煮込み)も有名です。もつに抵抗のない方はこちらもおすすめです。

最後に、コシードを食べに行こうとされる方にご忠告。日本人は、お昼は軽く、夜にしっかりという食事をしますが、スペインでは夕食の時間が遅いので(レストランが開くのが20:30か21:00です。)、お昼にしっかり食べられるのがいいかと思います。「郷に入れば郷にしたがえ」ですね。

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