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2012年11月 アーカイブ

2012年11月01日

スペイングルメ:腸詰類

10月の最終日曜日に夏時間から冬時間に変わりました。当然ですがその日から、日没時間が一時間早まり、一気に冬になったなぁという感じが強まります。昨日冷たい雨が降り、朝晩は結構冷え込むようになりました。マドリードから近い山でも初雪になったとか。こんな日は体の芯からあったまる料理が恋しいです。

前回、マドリードの郷土料理の代表格、コシード・マドリレーニョをご紹介しました。コシードとは煮込み料理のことを言い、スペイン各地にその地方のコシードがあるようです。ガリシア地方のコシード・ガジェゴ、カンタブリア地方のコシード・モンタニェスや、コシードと名前につかないものでも、アストゥリア地方のポテ・アストゥリアノ、カタルーニャ地方のエスクデリャ、アンダルシア地方のプチェロなどなど。そのほとんどが、コシード・マドリレーニョのように、豆・野菜・肉・腸詰類などをことことと長時間煮込んだものです。使う材料が地方によって、少しずつ違っているようです。

コシードに欠かせない腸詰類を少しご紹介しましょう。

まずは、日本でも有名なチョリソ。でも、日本でよく食べられているのはメキシコのもので、唐辛子が入ったからいものが多いようです。メキシコのものはスペインのチョリソが伝わって、メキシコ風に変わっていったということです。スペインのものはまったく辛くありません。特徴は、にんにく・パプリカが入っていること。そして、スライスしてパンにはさんだりしてそのまま食べられるものと、生っぽく煮込み料理にするようなものがあります。我が家ではレンズ豆を煮込むときにこの生チョリソを一緒にいれますが、たまに夕飯のおかずにボリュームが足りないかなと思うときに生チョリソを少しソテーして食べます。子ども達に大人気。

ちょっと話はずれますが、日本でお弁当の定番のウィンナーありますよね?最近のものは皮がパリッとしていて、とてもおいしいですね。あのおいしいウィンナーは、残念ながらスペインにはありません。結構人気のあるのは日本の魚肉ソーセージに似ているといえば似ているかも。あの、おいしい日本のウィンナーがこっちでも食べられればなーと思うことがあります。

あと、ちょっとインパクトの強い腸詰類は、モルシージャです。これは、豚の血を主原料にしたもので、たまねぎがはいったものやお米が入ったものなどがあります。これを初めて食べたのが、スペインに移住する前の旅行で、スペイン人の友達がレストランで食べさせてくれたときです。「どう?おいしいでしょ?」と自慢げに言ってくれましたが、ちょっと日本人の口には合わない感じです。でも、「うん、おいしいね。」って言ってしまったことが(誰でもそう言うと思いますが、、、)、忘れられない思い出です。よく行くスーパーやお肉屋さんでも普通に売っているモルシージャ。実はまだ一回も買ったことがありません。

チョリソやモルシージャも、スペインの地方によって特徴のあるものが作られています。行った先々で、様々なその土地のものを味わってみたいし、皆さんにも味わっていただきたいですね。

*今日の写真は他サイトのものを使わせていただいています。

2012年11月15日

最近のニュースから

今日、11月14日はスペインでゼネストが決行されています。今日のゼネストは2012年で3月29日に続いて2回目、そして、ポルトガルやイタリアなどヨーロッパの他の国でもストライキが決行されているようです。

日本ではストライキはほとんど行われないし、デモといってもとても穏やかに声を上げるだけなので、最近の特にギリシャなどでの過激なグループの警官隊との衝突をテレビニュースなどでご覧になった方は、とても怖いものだと思われるかもしれません。確かに、今の政治に強く不満をいただいている過激なグループがスペインにも存在し、今日のゼネストでも通常通り働こうとする人々を阻止しようとして争いに発展し、逮捕者やけが人が出ているのは事実ですが、それもほんの一部だけなのでご安心ください。

ストライキの日で一番困るのは移動するときです。公共交通機関はストライキを決行しており、通常に比べると4分の1くらいの本数に減らされています。ストライキ中でも最低限の運行はしなくてはいけないという法律があるので、全く止まってしまうということはありません。周りの様子をみても、ほとんどのお店も営業しており、交通機関や学校や病院などの公共施設以外は通常通り営業しているようです。あるインターネットの情報によると、ストライキを決行したのは全体の約7%だということで、93%もの人は通常通り勤務しているそうです。

本当に暗い話題が多いスペイン。その中で、明るい話題はやはりスポーツから。

今シーズンも好調のFCバルセロナ。その中心選手の一人、メッシが11月2日にパパになりました!そして、ペレが持っていた1年間に決めた得点記録75を抜きました。先週、リーガ・エスパニョーラのマジョルカ戦で得点を決めたあと、親指を立てて口のところに持っていくジェスチャーをしましたね。あれは、「このゴールを息子ティアゴ君へ捧げる」という意味をこめたものです。年間得点記録はまだ上があるようで、ドイツのミュラー選手の85ゴールだそうです。今年はまだ1ヶ月半残っていますから、この記録も超えそうですね。


  2012年9月ヘタッフェ戦でメッシがペナルティを蹴る前
  長男が観戦したときに撮ったものです

2012年11月29日

服飾博物館に行ってきました

今日は北風が吹き荒れるとても寒い一日となっています。日本でも寒気が入り厳しい寒さだそうですね。地球上の離れた位置にありながら、寒気がほぼ同時に入ってくるのは不思議ですね。

昨日、久しぶりにマドリッドのソル付近に行ってきました。そろそろクリスマスの準備が始まりつつあり、平日だったのですが買い物客や観光客であふれていました。プエルタ・デル・ソルのクリスマスツリーも準備が始まっていました。2012-13年のクリスマス・イルミネーションは11月30日から1月6日まで実施されるということです。

日本でもそうですが、ここスペインでも年末が近くなると宝くじで大いに盛り上がります。特に一等賞の賞金が高い、12月22日に抽選が行われるクリスマスの宝くじ(Loteria de Navidad)は、多くの人が買い求め、期待に胸を膨らませます。どうせ買うならよく当たるところで買いたいもの。スペイン一よくあたるという宝くじスポットがソルとカジャオの間にあり、マノリータおばさんの家というところなのですが、昨日のお昼ごろとても長い行列が出来ていました。最後尾の人が購入できるまで2-3時間かかるのではないでしょうか?


ようやく今日の投稿の本題です。マドリッドにはMuseo(日本語では美術館、博物館)と名のつく施設がたくさんあります。その中でも2004年に開館した、あまり知名度のない服飾博物館(Museo del Traje)に行ってきました。モンクロア駅から徒歩約13分のところにあります。


ここには、17世紀から現代までの服飾が展示されています。織物は長期保存ができません。この博物館の内部はこれから先もより長く保存していくために極力光をあてないようにされています。なので、最初展示コーナーに入ったときは、もう展示時間が終わってしまったのかと思うほどでした。また、温度も厳しく管理されているということです。

17世紀の王侯貴族が身にまとっていたものが一部保存されていました。刺繍がとても細かく、豪華で本当に美しいものでした。18-19世紀の服装は絵画などでその様子は見たことがありましたが、実際にそのものが近くで見られるのは、素晴らしいことだと思います。また、博物館の終わりの方のコーナーでは、20世紀に活躍したスペイン人デザイナーなどの作品が保存されており、実物を見ることが出来るようになっています。

マドリッドで少し時間が余ったときなど、こういう小さな美術館・博物館は他にもたくさん有るので、見学されてみてはいかがでしょうか?ちなみにこの博物館のHPはこちらです。http://museodeltraje.mcu.es/index.jsp 

モンクロア駅から服飾博物館に行くまでにオエステ公園を通っていきますが、その公園の中に植えられている木の中でひときわ黄葉が美しい木が何本かありました。帰りに近寄ってみたら、いちょうの木でした。

日本にはたくさんありますが、ここではあまり見かけない木なので、なんか懐かしい気分になりました。スペインでももちろん広葉樹は黄葉しますが、紅葉する木は少なく、というかほとんどなく、黄葉する木でも、すぐに茶色く変色してしまうのも多いのです。今頃、美しい紅葉や黄葉を楽しんでおられる日本の皆様がうらやましいです。

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