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2013年04月 アーカイブ

2013年04月04日

タブラオに行ってみた

今年のセマナ・サンタは、3月28日から31日でした。セマナ・サンタとは復活祭の週ということで、木曜日と金曜日が祝日で毎年4連休となります。このセマナ・サンタは、太陰暦をもとに決められるので年によって日が変わります。毎年3月22日から4月半ばごろまでにあるのですが、この時期は天気が変わりやすい時期で、今年も例にもれず雨が降ったりやんだりの不安定な肌寒い日になりました。そして、3月末(先週日曜日の未明)にサマータイムに移行しましたが、その後もまだ春本番と言えない天候が続いているマドリッドです。

今日も3月に日本から来た親戚の子と一緒に行った場所を紹介したいと思います。今回は、フラメンコショーがとても近くで見られるタブラオについてです。

スペイン旅行にいらっしゃったら、素晴らしい建築物を見学し、おいしいスペイン料理やワインに舌鼓を打つのはもちろんの事、是非本場のフラメンコを見てください。アンダルシアではもちろん、スペインの大きい都市なら必ずタブラオというフラメンコショーを行うレストラン(バル)があります。マドリッドにもいくつかありますが、今回はCorral de la Moreriaという王宮から徒歩5分くらいのところにあるタブラオに行きました。


   ライトアップされたアルムデナ大聖堂。とてもきれいでした!

ここでは、毎晩2回ショーがあります。私たちが行った3月は8時半と10時半くらいに開始でした。今回もう一度このタブラオのHPを見てみたところ、時間帯が変わっていたので、その時期(冬季か夏季か、4月から10月くらいまでが夏季)によって変えているようですね。そして、ここで夕食をとることも出来ます。私たちは、家で軽く食事を済ませ、ドリンクだけの予約にしました。

タブラオに到着して会場に入ると、すでに夕食をとっている観客で会場内はほぼ満員でした。スペイン時間で開始時間も遅くなったりするのかもしれないね、なんて言っていたら、時間通りにギタリストが登場!開始時間は正確にしているみたいです。

それからショーは1時間20分続きました。女性3人の踊りや一人ずつの踊り、また男性の踊り、合間にギター演奏などなど。1時間20分はあっという間に過ぎました。何と言っても、素晴らしいのはサパテアードと言う足の踏み鳴らしと手拍子の早いリズム。「オレー!」と思わず言いたくなったのですが、観客はほとんど外国人だったようで「ピー」や「キャー」の歓声が上がっていました。とにかくすぐ近くで見られるので、迫力満点です。男性の踊りでは、汗が飛び散ってきそうな感じでした。余談ですが、帰るときにスタッフが欧米の観客に「スパシーバ」と言っていたので、ロシア人だったのですね。とても多かったです。

ショーが終わって一気に観客が帰ったら支払いはどうなるのか気になりましたが、ショーの終わり間近になるとスタッフが料金を請求しにきます。予約や支払いなど、イベロジャパンでお願いしておけば安心ですね。イベロジャパンでは、私たちが行ったタブラオではなく、Corral de la Pachecaというところで予約を受け付けています。このタブラオのHPはこちら。
http://www.corraldelapacheca.com/

そして、スペイン旅行とタブラオへ行くことが決まったら、フラメンコの知識を少し頭に入れていらっしゃってください。過去の投稿にフラメンコのことを3回くらい続けて書きましたので、よろしかったらご覧下さい。http://www.spain-column.com/2011/03/post_110.html

2013年04月17日

エル・グレコ

先週末からスペインでもようやく本格的な春の到来となりました。ところが、今日のマドリッドの最高気温は27度まで上がるらしく、一気に夏になってしまったような感じです。天気予報では今週末にはまた気温が下がると言っていたので、本当に夏になってしまうわけではないようですが。。。

去年の10月から12月に大阪で、そして今年1月半ばから4月7日まで東京で開催されていた「エル・グレコ展」。東京の展示会だけでも29万人弱もの方がご覧になったというので、日本でのエル・グレコ人気はすごいですね。

もう既にご存知の方も多いかと思いますが、「エル・グレコ」というのはスペイン語で「ギリシャ人」という意味で、画家の本名ではありません。本名は、ドメニコス・テオトコプーロスという名前で、ギリシャのクレタ島の出身です。イタリアを経て、約35歳のときにスペインのトレドにやって来て、その後73歳で亡くなるまでトレドで過ごしたそうです。そのために、スペイン人ではないものの、ベラスケスやゴヤとともにスペイン三大画家として名前を連ねているのです。

エル・グレコの傑作は世界のあちこちで所蔵されていますが、やはりスペインにその多くがあります。今回のトレド訪問で鑑賞ができたのは、トレド大聖堂にある「聖衣剥奪」、サント・トメ教会の「オルガス伯の埋葬」、そしてエル・グレコ美術館所蔵の多くの作品です。

また、トレドのサンタ・クルス美術館に最高傑作といわれている「無原罪のお宿り」が所蔵されています。これは、日本の大阪と東京の「エル・グレコ展」に出展されておりました。3月に行ったサン・ロレンソ修道院でもエル・グレコの作品やエル・グレコ美術館の中の数作品が日本に行っておりました。

このところ経済的に落ち込みの激しいスペインでは、こういう美術品を積極的に海外に出すことによって収益をあげていると言う噂があるようですが、まぁ、そのためにおそらく高額に上る賃貸料を出す国があるので、ありがたいことです。

エル・グレコ美術館は、前々回の投稿「トレドへ」でも書きましたが、2006年までエル・グレコの家となっていたものを2011年3月にリニューアルされています。この建造物は実際に当時エル・グレコが住んでいたかは不明ですが、エル・グレコの作品が多く所蔵されているのはもちろんのこと、画家の足跡を詳しく説明していたり、エル・グレコが生きていた当時の暮らしの様子を再現した中庭や部屋もあって、とても興味深いです。

日本での「エル・グレコ展」を見られなかった方も、そして見て感動した方もエル・グレコが描いた場所、トレドで素晴らしい作品の数々を見ていただきたいと思います。

最後に、トレドにいらっしゃったら、おみやげにマサパンをいかがでしょうか?マサパンとは、アーモンドの粉と砂糖が主原料のお菓子です。常温で約1ヶ月は持ちますし、チョコレートのように溶けないし、それでもってクッキーのように硬くないから割れたりもしません。日本人には甘すぎるという意見もあるようですが、今回わたしも買ったこちらのお店(トレド内に何軒かあるようです。)のものはそれほど甘すぎることもなく、おいしかったです。水気がかなり控え目のカスタードっぽいものが入っているのもありました。4個くらい入った小さい袋も売っていたのでまず味見用に買われてはいかがでしょうか。


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