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2009年12月 アーカイブ

2009年12月03日

サルバドール・ダリ

マドリードは、暖かい秋が続いていたのですが、11月末ぐらいからぐっと寒さが厳しくなってきています。日本の12月ほど気ぜわしくないものの、スーパーマーケットなどに行くとクリスマスソングがかかっているので、それを聞くと楽しい気分になるよりも、なんとなく焦る気持ちになってしまうのはわたしだけでしょうか。

さて、前々回からソフィア王妃芸術センターを訪れた日のことを書いておりますが、今日もその続きです。ここの一番人気画家は、世界中の子供でも知っているピカソですが、その次に注目していただきたい画家がサルバドール・ダリです。芸術センターにも2階(日本で言う3階)にいくつか作品が展示されています。

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  ソフィア王妃芸術センターにあるダリの作品の一つ

私の夫は某大学のスペイン学科を卒業しましたが、その授業でスペイン美術という授業もあったようで、教科書として使っていた本にダリの絵が載っていて、それを結婚後のある日、目にしました。あの有名な、時計がぐにゃっと曲がっている絵です。だれがこんな絵を描いたのかと、驚くと同時にとても興味を持ちました。他の作品を見ると、ますます不思議なダリの作品に惹きつけられたのを思い出します。口の上のひげをピンと上向きにし、目を大きく見開いた顔写真。それだけでもかなり不思議ですが、いろいろ調べてみると、講演会に潜水服姿で登場したとか、フランスパンを頭にくくりつけて取材陣の前に現れたとか、とても不思議な奇妙な行動をとっていたようです。

そんな不思議なダリの作品を徹底的に見たい方は、是非ダリの生誕の地である、フィゲラスのダリ美術館まで行ってみてください。フィゲラスはバルセロナの北約140kmのところにある街で、電車で2時間弱かかりますが、ダリファンの方なら絶対満足されると思います。美術館の外観からして、驚きです。私が行ったのは、もう7年前になります。膨大なダリの作品が集められた美術館は、そのときまだ小さかった子供も楽しかったようです。なんといっても、入ったらすぐ、車内で雨がふる仕掛けがある大きな車の作品があるなど、普通の美術館では考えられない作品がいっぱいです。

フィゲレスの他にも、ダリの住居であり実際に作品を作成していたポール・リガッの美術館、中世の城をガラ夫人の住まいとして贈ったプボールの美術館があります。ポール・リガッは白い家が建ち並ぶとても美しい地中海の漁村、カダケスの近く、プボールは中世の街並みが残るジローナの近くにありますので、それらの美しい街、村の観光も組み合わせながら旅程を組まれるのがお薦めです。

3つのダリ美術館の公式HPはこちら http://www.salvador-dali.org/museus/es_index.html

2009年12月23日

今年もだめだった・・・宝くじの話

都合により1週間更新が遅れてしまい、申し訳ありませんでした。

今年もあとわずかですね。ヨーロッパが寒波に覆われ飛行機の運航などに多大な影響が出ていることは日本でもニュースになっていたのではないでしょうか。昨日の朝、マドリードは5cmくらい積雪がありました。内陸なので、気温が下がることはあっても、積雪はあまりないので、道路などは大混乱となってしまいました。

息子はバスで通学していますが、バスが来る気配がないというので、車で学校まで連れて行きました。道路にもまだ雪が残っていたのですが、ゆっくり気をつけながらなんとか学校までは問題なくたどり着きました。が、帰りに大渋滞にまきこまれてしまい、10分弱の道のりが1時間以上もかかるという事態におちいりました。やっとのことで家にもどると、息子から電話が入り、クラスのみんなも先生も来ないから、休校になったとのこと。はあ? あの苦労はなんだったの? そんな簡単に休校にしていいの? と嘆いても無駄なだけです。しかも、雪の影響がなくなり、道路も元の状況にもどっても、授業が始められることはありませんでした。

毎年、12月22日、スペインでは興奮につつまれます。そうです!クリスマスの宝くじの抽選日なのです。この日は、朝9時ごろから抽選が始まりますが、抽選が終わるまで約3時間もかかります。そして、一等賞が出ると、当選者たちがスパークリングワイン(スペインではカバ)を片手に大喜びしている映像が、何度も何度も流れ、ニュース番組のトップニュースになります。日本では、宝くじに当たった人が大喜びしている姿はテレビで流れるのを見たことがありませんよね。だから、一番最初にこの風景を見たときは本当に驚きました。

スペインのクリスマスの宝くじは、5桁の数字が書かれています。1つの数字の券は1850枚も発行されており、同じ数字の券を会社の人たちや町の宝くじ売り場で買った地域の人々が持っているので、当選者が何十、何百人も近くにいて、それでいっしょに大喜びできるのです。

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今年、夫が会社の同僚といっしょに買ったくじです。これは、10分の1券で、20€、日本円で約2600円。もし1等賞があたれば、この券で30万€、日本円で3600万円。それだけの金額を手にする人が、周りに何十人もあれば大騒ぎになるのは当然ですね。残念ながら、この券は今年も紙くずとなってしまいました。何年か前に1等賞と最後の一桁が同じで、いくらか当たったことがありますが、それだけです。

日本のジャンボ宝くじに比べると、1枚の券の値段は高いにもかかわらず、1等賞の額が小さい。ですけど、それだけ多くの人に当たるのでしょうね。どちらにしろ、宝くじが当たって隠れて喜ぶよりは、みんなと大喜びしたほうが、楽しいに決まっています。いつか、カバを片手に、狂喜乱舞できる日がきますように。次なるチャンスは、1月6日の子供宝くじ(Lotería del niño)です。

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