« 2014年09月 | メイン | 2014年11月 »

2014年10月 アーカイブ

2014年10月01日

タパスの日にバル巡り

いつものように朝のニュースを見ていたら、9月29日は「タパスの日」だということで、それを記念して、マドリッドのバルやレストランがタパスを出品しコンクールを実施するとのニュースがありました。それで、早速インターネットで調べてみると、「Devora Tapas(タパスを食べつくせ)」と題して、9月29日から10月12日までの2週間で、レティーロ、サラマンカ地区の約50店がコンクールに参加し、それぞれのタパを1€で、ビールとセットで2.40€で提供すると出ていました。そして、参加するタパの写真や料理の説明、バルの場所や営業時間まで詳しく情報が載せられていました。

http://www.saborea-madrid.es/

日本ではスペインバルがとても人気だそうで、もうタパスのことはご存知だろうと思いますが、ビールやワインと一緒に食べる少ない量の料理のことで、スペインで発祥したということです。スペイン語では、一種類だとタパ、複数になるとタパスになります。

私は、インターネットで出てくるタパスの写真を良く見て、おいしそうなものをチョイスしました。それは、テレビニュースにも出たタパ、「Cheesecake de Tomate Confitado y Jamon(トマトと生ハムのチーズケーキ)」です。普通のレアチーズケーキに使われているクッキーの台の上に、クリームチーズと少し甘めのトマトソースが交互にのせられています。ほんのり甘いものと塩気のものが程よくマッチしていて美味しかったです。

後は、その近くのバル2件に入ってみました。ひとつのバルの出品作は「Croquetas de Callos(もつコロッケ)」。マドリッドの伝統的な料理の一つに「もつ煮込み」がありますが、その具を細かく刻んでクリームコロッケの中に入れたものです。もちろんおいしかったのですが、バルでよくあるコロッケとあまり変わりはありませんでした。

そして、もう一つは、「Fabada(インゲン豆の煮込み)」です。ここは、アストゥリアス料理の店でもともといつも提供しているタパスの一つのようですが、少し量を減らしてこのコンクールに参加しているようです。とてもやわらかくなるまで煮込まれたインゲン豆やチョリッソやお肉など優しいお味でした。ここはとても繁盛している店のようで、中は人でいっぱいでした。外装・内装もかなり手の込んでいる造りになっています。

このコンクールは10月12日で終わってしまいますが、レティーロ公園の北や東側にある、レティーロ・サラマンカ地区にはバルやタベルナがたくさんあります。ビールやワインを片手に、タパスを数種類選べば結構おなかもふくれて、食事代わりになると思います。また、いくつかバルめぐりするのも楽しそうですね。

2014年10月16日

最近のニュースから

現在、全世界で恐れられている、エボラウィルス。アフリカ以外で、つまりアフリカに行っていない人が初めて感染したのは、スペインだったことをご存知でしょうか?

そのニュースが入ったのは、10月6日。感染したのは看護助手の女性で、シエラレオネでエボラ出血熱に感染したスペイン人修道士がマドリッドの病院で治療を受けていたときの看護や、その修道士は9月25日に亡くなってしまったのですが、病室の片付けなどを担当したそうです。感染原因はまだ特定はできていませんが、防護服を脱ぐときに手袋が顔に触れてしまったことが疑わしいとされています。

この任務の後、休暇を取ったらしいのですが、9月30日くらいから熱が出たりして感染の症状が出始めたとのことです。でも、高熱ではなかったためただのインフルエンザとして診断されたらしく、その後に美容院に行ったりもしていたそうです。そのため、彼女の入院とほぼ同時期に、彼女と接触し彼女から感染した恐れがある人、夫を含め15人が隔離状態にされていますが、全員今のところ症状は出ていないとのことです。

一時はかなり重篤な容態にまでなったようですが、現在重篤な状態の中でも若干快方にむかっているそうです。

この二次感染のニュースが知れ渡った直後は、マドリッドでエボラウィルスが広まってしまうのではないかとの不安がうずまきましたが、看護助手の他には今のところ感染者が出ていないのとその看護助手の容態も安定してきているとのことで、少しずつ不安が薄らいできています。

しかし、アメリカでは二人目の二次感染者が出てしまったとのこと。また、アフリカの国々では感染者の数は増え続けているといいます。まだまだこのウィルスに関するニュースから目が離せない状態です。


  投稿の内容とは関係ありませんが、、、
  レティーロ公園内の木々
  日本のもみじのように美しく紅葉する木は少ないです

2014年10月30日

続・久しぶりのプラド美術館

今日は、まず、アフリカ以外でエボラ出血熱に初めて感染してしまった看護助士のその後の状態についてお知らせしたいと思います。約一週間前に行われた血液検査でウィルスが検出されなかったということで、現在スペインにはエボラ出血熱の患者はゼロとなりました。一時は危篤状態にまで陥りましたが、おそろしい病気から完治したこととなり、スペインの人々はそのニュースに安堵しました。また、彼女の夫をはじめ、症状が出始めたころに看護助士と接触した人約15人は症状が出ていないにもかかわらず念のため隔離状態になっておりましたが、二次感染が認められてから3週間経った今週初めにようやく、病院から出てもよいとの許可が出ました。日本でも、数日前に西アフリカへ渡航暦のある人に感染の疑いがかかり一時騒然としたようですが、一日も早く何の心配もなく海外へ旅行ができるようになってほしいと願っています。

前回投稿のその後のニュースが長くなりました。今日は、「久しぶりのプラド美術館」の続きを書きたいと思います。

プラド美術館を久しぶりに訪れて驚いたのは、日本語のオーディオガイドもあったことです。私が前回美術館を訪問したときには、日本語のものはありませんでした。ただし、日本語のものは美術館の中の厳選された50作品のものしかありません。250作品について説明されているのは、スペイン語・英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語だけです。

今回この50作品のオーディオガイドを借りましたが(もちろん日本語に設定してもらいました)、主要な画家の作品はすべて選ばれておりますし、これだけでも説明を聞きながらの鑑賞は結構時間がかかりますので、通常の観光として訪れる場合だと十分だと感じました。

プラド美術館に初めて訪れる方には、スペインを代表する三大画家、ベラスケス、ゴヤ、エル・グレコはもちろんしっかりと鑑賞していただきたいですが、そのほかにもゆっくり見ていただきたいスペイン人画家の素晴らしい作品がたくさんあります。その中の1人、ベラスケスと同時期に活躍していた「フランシスコ・デ・スルバラン」をご紹介しましょう。

スルバランは、ベラスケスに比べると知名度はかなり低くなるようですね。作品のほとんどが宗教画と静物画(Bodegon)で、静物画の方が賞賛されています。プラド美術館には、いくつか作品が展示されていますが、やはり静物画が私は好きですねぇ。一つは、オーディオガイドの50作品にも選ばれている、4つの器が描かれた静物画です。光の描き方が素晴らしいです。また、足をゆわえられた羊の静物画、これは羊の毛の描写がとても素晴らしいです。これらの作品はプラド美術館のHPのオンラインギャラリーで見ることができますので、興味がある方はこちらをクリックしてご覧下さい。https://www.museodelprado.es/coleccion/galeria-on-line/galeria-on-line/obra/bodegon-1/?no_cache=1
https://www.museodelprado.es/coleccion/galeria-on-line/galeria-on-line/obra/agnus-dei/?no_cache=1

このほかにも、野菜や果物などを描いた作品もとても美しいです。

インターネットが発達したおかげで自宅にいながらでもパソコンでいろいろな作品を楽しむこともできますが、是非、実物を心行くまで鑑賞していただきたいです。


  プラド美術館すぐ近くのネプチューン噴水
  1777-86年に造られたそうです。


About 2014年10月

2014年10月にブログ「スペインコラム」に投稿されたすべてのエントリーです。新しい順に並んでいます。

前のアーカイブは2014年09月です。

次のアーカイブは2014年11月です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type